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繊維ものづくり道場

染色色々豆知識

【染色工程の種類】

 一言で「染色」と言っても実に様々な種類があります。大別すると浸染系(全体的に同一色に染める。無地染め。)と捺染系(柄を染め付ける)があります。また染色の前後には実に様々な加工工程もあります。身の回りの布がどんな染め方で出来たか考えて見るのも面白いかと思います。では順を追って説明しましょう。


 ■のり抜き・精錬・漂白

 繊維には元々素材特有の色がついていたり、原料や製造工程に不純物が混入したり製織時の糊がついていたりします。これらを取り除く工程がのり抜き・精錬・漂白です。ちなみに東京和晒は元々この工程専門の会社でした。


 ■浸染系(無地染め、ずぶ染め)

浸染系には「原料染」「糸染」「反染」「製品染」等色々あります。東京和晒(株)では、「反染」「製品染」を自社工場にて対応しています。

原料染

紡績前の状態で染めます。コットンの場合は原綿染ウールではバラ毛染とか言われます。多色糸を作る事が出来ます。

糸染

 糸を染めます。織り・編みの前段階に染めるので狭義の「先染め」とも言われます。(原料染めも広義には先染めです)糸巻きに巻いたまま染める「チーズ染め」と昔ながらの「かせ染め」があります。

反染

織物・編物の反物の状態で染めます。この状態の加工が浸染系の主流を占めています。通常1反は20〜100m位あります。染色機にも液流染色機・ウィンス・ジッガー等様々な機械が、生地の特性に応じて使い分けられます。

製品染

 縫製し製品になった状態で染めます。デザインなどが決まっていて最終的な色は販売状況を見ながら決め、即納したい等という時に適しています。付属部品や縫い糸が本体と別の素材の場合は同一色にはならないので予備テストは不可欠です。ドラム染色機・パドル染色機・オーバーマイヤー等が使われます。


■捺染系(プリント系)の種類その1

 捺染系は、機械の種類によって「手捺染」「オートスクリーン」「ロータリースクリーン」「ローラー捺染」等があります。顔料の場合は、型付け後、ベーキングのみで完了ですが、染料の場合、蒸し・糊落し等の後工程が必要になります。ちなみに東京和晒(株)では、この後工程にもクイック&少量で対応させて頂いております

手捺染(ハンドスクリーン)

台の上に置いた布の上に紗張りの型を置き、染料または顔料を「擦(こす)って」染めます。

オートスクリーン

手捺染と同原理ですが、色数分用意された型の下を布が走行して自動的に染められます。

ロータリースクリーン

たくさんの小穴の空いた円筒状の金属スクリーン型を使いオートスクリーンより高速に染められます。ただし円筒状の型の外径分のリピート柄しか出来ません。

ローラー捺染

凸凹のロールに染料や顔料が付けられ布に染め付けます。


■捺染系(プリント系)の種類その2

直接捺染

染料または顔料を直接布に擦り、柄を染めます。片面・両面あります。

抜染

無地染めした生地に抜染剤(漂白剤)を擦り柄を出します。プリントの場合全体を均一に無地にムラ無く染める「ベタプリント」は難しい為、無地染めと併用される場合が多いのですが、特に白場を必要とする場合使われます。

防染

防染糊を布に擦ってから染めます。防染糊のついた部分には染料顔料は付かず後で糊を洗い落とします。


■その他の柄染め

ろうけつ

ろうを溶かして布に付け、硬くなった後生じた割れ目に沿って染料を染み込ませ柄を出します。ろうを付ける際に防染糊で事前に柄を付けて置く事が出来ます。

注染

日本独特の防染系染め法です。和紙の型紙を使い柄を防染糊(もち米、海草糊等)で付けながら折り返しして行き(約80cm〜1.2m)数十枚重ねた状態で、染料を手で掛けながら真空ポンプで引き抜きます。浴衣、手拭いなどに使われる染法です。東京和晒(株)の得意の分野で当社「本染め」商品はこの技法を使っております。

インクジェットプリント

パソコンカラープリンターの原理で、布に直接染料・顔料を付着させます。染め単価は通常の染法に比べ高いですが、既存のプリントでは表現出来ない多色柄、ぼかし柄、フルカラー写真柄などには適しています。また画像データさえあれば製版などがいらないのが特徴です。今後拡大して行く手法であります。

転写プリント

アイロンプリントシートの原理で布に顔料インクを転写します。ワンポイント等には多用されています。中には全面柄に対応する機械もあります。フルカラープリントを大量高速に行うには選択枝の一つになります。


■染料と顔料

繊維に色を付けるのにも染料と顔料があります。染料には色々な種類がありますが、多くは繊維との化学結合で、色素を含んだ高分子化合物の染料により発色します。同じ染料でも染められる相手の繊維の種類によって発色が異なります。一方顔料と言うのは、多くは無機質のもので、端的に言うと「色の付いた粉」をバインダーという一種の接着剤で繊維に付着させます。染料に比べ顔料は相手の繊維による発色の差は少ないです。身近な例ですと、カラーTシャツの場合、無地染めの部分は染料で染め、上に載せるマークなどの柄は顔料プリントでという併用したケースがあります。
身の回りの物が「染料」か「顔料」どちらで着色されているか?考えて見るのも面白いかと思います。

■色々な染料

被染物により、様々な染料や染色方法が選択されます。


参考文献 東洋紡せんいガイド 他

 


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